のりを使わないで、水張りにしてかわかした絹。 昔、着用した衣服で、狩衣カリギヌの一種。
池・湖・川などのほとり。水べ。 水の表面。水面。 ミナカミ〔国〕川の上流。川上。
水と陸。 その地の気候・風土。〔 三国志〕 土地。〔 左伝〕
水と火。 日常の生活に必要なもの。「聖人治天下、使有菽粟如水火=聖人ノ天下ヲ治ムルヤ、菽粟有ルコト水火ノゴトクナラシム」〔 孟子〕 洪水や火災のように勢いが盛んなこと。 水におぼれ、火に焼かれるような苦しみ。「救民於水火之中=民ヲ水火ノ中ヨリ救フ」〔 孟子〕 危険なもののたとえ。(6)水と火は性質が相反することから、仲の悪いことのたとえ。〔 潜夫論〕
〈故事〉水や火の中に進入する。危険を冒すこと。〔 史記〕
〈故事〉日常生活に必要な水や火を融通しあわない。近所の人と交際しない。〔 漢書〕
水と月。 池や湖などの水にうつる月の影。 まぼろしのように実体のないもののたとえ。また、人がらの清らかなたとえ。 くらげの別名。〈類義語〉海月。『水母スイボ』
河や湖のまんなか辺。 ミズゴコロ〔国〕 水泳のたしなみ。 「魚心ウオゴコロあれば水心(相手が好意を示してくれればこちらからも好意を示す)」の略。
はるか遠くの海と空が、ぼうっと一つにとけあって見わけにくいさま。〔 頼山陽〕
〈故事〉水はその容器の形によって変わる。民が善良であるか悪いかは君主の善悪によることのたとえ。〔 荀子〕【水仙】スイセン 水中の仙人センニン。水の神の馮夷ヒョウイ、呉の伍子胥ゴシショ、楚ソの屈原、趙チョウの琴高、晋シンの郭璞カクハクなどのこと。 草の名。ひがんばな科の多年生植物。早春、香りのよい花をつける。
〈故事〉水があまり清いとかえって魚がすまない。人もあまり清廉潔白にすぎるとかえって人がなつかないことのたとえ。「水清無大魚=みずきよければタイギョなし」とも。〔 家語〕
みずぎわ。 川の流れの曲がったところ。
水面の輝き。「白露横江、水光接天=白露江ニ横タハリ、水光天ニ接ス」〔 蘇軾〕
水路をいく。〔 史記〕 川の流れ。
〈故事〉水のようにあっさりした交際。君子の交わりのこと。▽「荘子」山木篇の「君子之交淡若水、小人之交甘若醴=君子ノ交ハリハ淡キコト水ノゴトク、小人ノ交ハリハ甘キコト醴ノゴトシ」から。
はすの別名。『水且スイショ』
水上交通の宿駅。舟着き場。
うきくさ。萍ヘイ・ビョウ。 はすの花の別名。『水華スイカ』
大水と日でり。水害と旱害カンガイ。「水旱適継作、斗米幾千銭=水旱タマタマ継ギテ作リ、斗米千銭ニ幾シ」〔 陸游〕 水と陸。
川・湖などの岸辺にある村。「水村山郭、酒旗風=水村山郭、酒旗ノ風」〔 杜牧〕
水の神。 黄河の別名。▽川の長の意。
水上交通の便利。 農業用水や工業用水・飲み水などの便利。
筆。 筆跡。 手紙の文。
湖や川などの多い土地。「水国秋風夜=水国秋風ノ夜」〔 李白〕
なみ。波浪。「清風徐来、水波不興=清風オモムロニ来タリ、水波オコラズ」〔 蘇軾〕
星の名。オリオン座にある星。水をつかさどる。 水神の住居。 水の神。水神。 〔国〕江戸時代、水戸藩の別名。
水のあわ。また、転じて人生のはかないことのたとえ。みなわ。『水沫スイマツ』 〔国〕「水泡に帰す」とは、せっかく努力したことが、むだになることのたとえ。
水のあわ。「水泡スイホウ 」と同じ。 水しぶき。
ひしの花の別名。 船頭。『水夫スイフ・水手スイシュ』 船で行く旅人。 各地に出かけて品物を売買する商人。
水上での戦い。船いくさ。 「水師 」と同じ。
水の神。河や海の神。
官名。河川や管理をつかさどった。 船で装備した軍隊。『水軍スイグン』 舟をあやつる人。船頭。「水師絶叫、鳧雁起=水師ハ絶叫シ、鳧雁ハ起ツ」〔 蘇軾〕
虫の名。あめんぼ。みずぐも。『水黽スイボウ』 たつのおとしご。「海馬」とも。 速力のはやい軽快に進む舟。
川・湖のほとり。『水辺スイヘン・水頭スイトウ』
水の流れるみちすじ。『水路スイロ・水理スイリ』 地下水の流れる道すじ。 ミオ〔国〕川や海で、帯状に深くなった部分。船の水路となる。
水中にいる竜。 軍船の名。 消火用ポンプ
水のこと。▽水は陰陽のうち陰に属する。 川の南岸。▽川の南を陰、川の北を陽とする。山の場合はその反対。
川や海などの岸。水ぎわ。
洪水の災い。『水害スイガイ・水災スイサイ』
〈故事〉魚と水がきりはなせない関係にあるように親密な交際。「君臣水魚」とも。〔 蜀志〕
川や湖のほとりにある村。 〔国〕川や湖のけしきがよいので有名な土地。▽スイゴウとも読む。
** 【水産】スイサン 水中に産すること、また、その産物。
〈故事〉水が清く澄んでいればかえって大魚はすまない。人もあまり清廉潔白すぎるとかえって人がなつかないことのたとえ。「水至清無魚=みずいたってきよければうおなし」とも。〔 後漢書〕
船窓のこと。「日高猶掩水窓眠=日高クシテナホ水窓ヲ掩ヒテ眠ル」〔 白居易〕
水中で生活する動物。魚や貝など。「天然二寸魚、細微霑水族=天然二寸ノ魚、細微ナルモ水族ニ霑フ」〔 杜甫〕
水と雲。雲水。「鳳簫吹断水雲間=鳳簫吹断シテ水雲間カナリ」 水上にあらわれた雲。 海藻の名。もずくのこと。
陸運に対して、船で物資を運ぶこと。
死体を水中に葬ること。
水路のみちのり。
陰暦六月の別名。
谷川の水量が減ること。「水落魚竜夜=水落魚竜ノ夜」〔 杜甫〕 ミズオチ〔国〕 水の落ちる所。 肋骨ロッコツの 型の下にあるくぼんだ所。みぞおち。鳩尾。
水上にたつもや。 水たばこ。 塔の九輪の上についている炎の形をした飾り。▽「火」を忌みきらったことから。 ミズケムリ〔国〕水がこまかく飛びちって煙のようになったもの。しぶき。
水べにすむ鳥。水鳥。
水量を調節するために、水の取り入れ口に設けたもの。『水門スイモン』
水平をはかる道具。みずもり。「水準器」 物事の価値や高さをきめるときのもとになる程度。標準。
水上で船に乗って行う戦闘。〈類義語〉海戦。
水上にある御殿。また、水べにある御殿。「翠竹高梧水殿深=翠竹高梧水殿深シ」〔 元好問〕 天子の乗る船。
船着き場。
水辺にある高殿。『水楼スイロウ』「水閣風吹笑語来=水閣風吹キテ笑語来タル」〔 呉偉業〕
水ぎわ。みぎわ。
水の精。 水晶のこと。▽「水晶」は水の精と考えられていたことから。「水精之盤行素鱗=水精ノ盤ニ素鱗ヲ行ル」〔 杜甫〕
水のしずく。 文具の一つ。硯スズリに水を注ぐための器。水さし。
水田で栽培する稲。▽畑地で栽培するものを陸稲リクトウという。
水晶のこと。▽一説に、碧玉(エメラルド)という。「採玉採玉須水碧=玉ヲ採ル玉ヲ採ル水碧ヲ須ツ」〔 李賀〕
水と墨。また、絵をかくのに使う、うす墨。 「水墨画」の略。
墨色の濃淡だけを用いて描く絵。ふちどりや彩色はしない。水墨。
水泳の練習。 水泳の達者な人。
水時計。〈類義語〉漏刻ロウコク。
水と、どろりとした飲み物。 飲料水。また、飲み物。「銀瓶乍破水漿迸=銀瓶乍チ破レテ水漿迸ル」〔 白居易〕
水を入れる浅くて平たい容器。陶製、金属製などがある。
金輪・風輪に対して、古代インドの宇宙説で、大地を構成している層のうちの一つ。「一国水輪中=一国水輪ノ中」〔 袁宏道〕 水力で動かすひきうす。『水磨スイマ』
雨水。また、雨。 水たまり。 長雨。
水がめ。『水缸スイコウ』
池・川などの水のほとりに面している手すり。水べの欄干。
洪水など、水による災害。 船が沈んだり、人がおぼれ死んだりする水による災難。
みずかがみ。物を正しく映すたとえ。〔 蜀志〕 道徳の手本とするような人。「人倫之水鏡」〔 孫綽〕 月の別名。 ミズカガミ〔国〕 水に姿をうつすこと。 書名。
かえるの別名。 鳥の名。くいな。
獣の名。かわうそ。 中国南部の水上生活者を、いやしめていうことば。蜑戸タンコ。
水が高いところから落ちてすだれのように見えるもの。滝のこと。
消火に用いる水ぶくろ。
石に水をかける。少しも受け入れられず何の効果もないことのたとえ。〔李康〕